[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [Top] [Contents] [Index] [ ? ]

3.3 時空を遡る

Emacs-w3m には、以前に訪問したすべてのページのリストを提示するための、2つ の方法があります。第一の方法は「emacs-w3m の履歴」(emacs-w3m history) と 単純に呼ばれるもので、そのセッション (注: そのバッファ内で行なう操作とそ れに対する反応) において訪問したページのリストを階層的に提示します。すな わち、あるリンクをたどると、それまでのページは行き先の「親」になります。 それは、訪れたページの跡をたどったり、履歴が長くなってしまった場合にどこ から着たかを思い出すためには、たいへん都合の良いものです。

これは、GNU プロジェクトのホームページをちょっと訪ねた後における、この機 能の動作の例です:

 
GNU's Not Unix! - the GNU Project and the Free Software Foundation (FSF)
  Philosophy of the GNU Project - Free Software Foundation (FSF)
    GNU Emacs - GNU Project - Free Software Foundation (FSF)
     Order from the Free Software Foundation (FSF)
  Links to Other Free Software Sites - GNU Project - Free Software Fo...
    EFF: Homepage

(実際には、この例は 72 桁に収まるように、少しばかり編集されています。現 実の emacs-w3m バッファでは URLs は切り詰められません。)

どの emacs-w3m バッファからでも s キーを使うことによって、このよう な履歴を提示させることが可能です。

この履歴はバッファ・ローカル、すなわち、ある emacs-w3m のバッファに固有 のものであることに注意して下さい。でも emacs-w3m にはユニークな機能があ ります: あなたが新しいページを訪問する場合、履歴は新しいバッファにコピー されます。その結果、それまでに訪れたページに今まで通りアクセスすることが できます。これは、Mozilla などの、新しいバッファでは履歴が常にゼロからス タートするブラウザとは異なります。

Emacs-w3m は単にあなたが訪れたページを記録するだけでなく、あなたがページ の正確な同じ場所へ戻りたい場合に、それらのページの中の特定の位置を記録す ることもできます。C-c C-@ を押すと、カーソルの位置が履歴に登録さ れます。以前に記録した位置へ移動するには、そのページを開い た emacs-w3m のバッファで C-c C-v を押して下さい。

s
このセッションにおいて訪問した URLs のリストを表示します。

C-c C-@
そのページの中のカーソルの位置を履歴に記録します。

C-c C-v
現在表示しているページにおい て、C-c C-@ (w3m-history-store-position) で記憶した位置へ 移動します。

もう一つの過去に訪れたページに関する情報を手に入れる方法は、「arrived URLs」です。これはあなたが emacs-w3m で訪問した、最後の 500個! の URL の リストです。リストは日付順で、最も最近のものを先頭に、それぞれのページの 訪問時刻が表示されます。これは例です (info の表示が拡がり過ぎないように 編集されています):

 
Order from the Free Software Foundation (FSF)             22:53:25
GNU Emacs - GNU Project - Free Software Foundation (FS    22:53:05
Philosophy of the GNU Project - Free Software Foundati... 22:52:46
Philosophy of the GNU Project - Free Software Foundati... 22:52:39
EFF: Homepage                                             22:52:18
Links to Other Free Software Sites - GNU Project - Fre... 22:52:07
Links to Other Free Software Sites - GNU Project - Fre... 22:52:07
GNU's Not Unix! - the GNU Project and the Free Softwar... 22:51:32
Bookmarks                                                 22:51:02
The DICT Development Group- upwards                       2003-01-08
the monkey puzzle: new debian packages as an rss feed     2003-01-08
new-debian-packages.rss                                   2003-01-07
it's a miracle                                            2003-01-06

前のコマンドに接頭引数を渡す、すなわち C-u s を使うことによって、 この履歴を得ることができます。このページに表示される URLs の数はカスタマ イズできます。変数 w3m-keep-arrived-urls を参照して下さい。それ はデフォルトでは 500 を越えることはできません。 5. デフォルトのままでも結構良いと思うけれど.

もちろん、すべての場合に、例に示されているすべての行はリンクです。そのリ ンクをたどることによって、通常のページを訪問していたらちょうどそうなるよ うに、以前に訪ねたどのページにも行くことができます。

s
C-u s
このセッションにおいて訪問した URLs のリストを表示します。接頭引数付きで 呼ばれると、代わりに arrived URLs を表示します (w3m-history)。

3.1.3 ページ間を渡り歩く の項も見て下さい。そこでは「戻る」「進む」などの 機能に割り当てられた単純なキーで、履歴の中を移動するやり方を説明していま す。



This document was generated by TSUCHIYA Masatoshi on November, 3 2005 using texi2html